2024年1月21日に牛窓スタディツアー第一回を開催しました。
牛窓スタディツアーは、これからの牛窓地区に望まれるまちの方向性や住み続けることのできる環境を検討し、まち全体の将来像をつくっていくことを目標に瀬戸内市が実施している「牛窓まちなか再生推進事業」の企画の一つとして、全4回にわたり行っています。
今回の第一回のテーマは、「唐琴通りとその周辺を歩く」。歴史的な街並みが残る唐琴通りやその周辺の空間資源に着目し、参加者の方々の記憶や印象を共有しながら歩きました。
参加いただいたのは、20代から80代までと幅広い年代の計19名。牛窓に住んでいる方が過半数を超え、そのほか牛窓で働く方や牛窓が好きでよく訪れる方なども参加してくれました。
ツアースタート
バス停の市営駐車場の広場で集合し、ツアーがスタート。唐琴通りを、かつての賑わった牛窓の様子を昔の地図を手に取り、この地で幼少期を過ごした方々のお話を聞きながら歩きました。建築や、井戸などの空間的な遺構に着目しつつも、参加者の皆さんの多様な視点が反応し合い、祭りなどの地域文化やコミュニティの話や地理学の話まで、挙がった話題は多岐に渡りました。
港町牛窓は、かつては町内に銀行が3つあったほど栄え、唐琴通りを形成する建築や門には当時でも高級な非常に良質な木材が使われていることや、1950年代までは遊郭もあり、子どもの頃は遊郭のある方に遊びにいくことは親から禁じられていたことなど、驚くようなお話しばかり。パン屋さんや麹屋さん、お米屋さんや畳屋さんなど、商店がひしめき、牛窓のなかで生活が完結していたとのことです。
牛窓の記憶を共に辿る
次に、唐琴通りから上之町井戸と呼ばれる井戸の路地へ入り、幅の細い斜面の道を上がりました。井戸を前にすると、「上之町井戸の看板の裏のおうちは、かつてあなご屋さんで、炭火で焼いてとっても美味しかった」「昭和29年に水道ができるまで、ここの井戸で洗濯したり、井戸端会議もされていた。斜面の上の方へ水道が届いたのはもっと遅かった。それまでお風呂がないから、寿司勝の隣にあった銭湯に行っていた。」など、多くの思い出が。聞いている私たちも、かつての生き生きとした暮らしの風景が目に浮かぶようで、とってもあたたかく懐かしい気持ちになってしまいました。
牛窓天神社へとつながる斜面をあがると、古墳を横に、古代からあったであろう道から海の景色が広がりました。「こんな道があったなんて知らなかった。」「唐琴通りしか歩いたことがなかったけどとても景色が良くて気持ちいい」など、再発見し感嘆する声があがりました。
さらに、明治時代より続く写真のマサモトさんより、洋館のマサモト写真館にて牛窓の歴史を物語る写真も見せていただきました。今では貴重なガラス乾板の写真など、当時の人々の様子を鮮明に伝えてくれました。
感想を共有しこれからを考える
その後も、五香宮やその周辺の路地、街角ミュゼ牛窓文化館、牛窓小学校があった場所などを歩き、茶話会を開くため宿泊施設兼レンタルスペースのkidoへ。歩いた感想をまとめ共有しました。
「牛窓の人の暮らしが見られ、新しい土地の発見があって楽しい!」「牛窓の風景は、人が生活している息吹きを感じさせるものだった。牛窓の風景を作っている古い建物が多く活用され残り続けてくれることを願ってやまないし、何か協力したいと切に感じた。」「昔住んでいた所へ久しぶりに行けて楽しかった。たくさんの方が参加してくださり、牛窓の良さを少しでも感じてくださったら幸せです。」「味わいのある今からは絶対に創ることができない景色が多く残っていて素晴らしい。この地にしかない昔からの暮らしがまだ感じられるのはご一緒に歩いていただいた地元の方からの話で情景がより浮かんだ。歴史が残る地を受け継ぐことができたらと思います。」などの感想がありました。
今回、牛窓在住の方から市外の方、20代から80代まで様々な方が参加し、意見を交わしながら歩けたことで、普段とは異なった視点で、牛窓らしさを味わうことができました。
まちなみが維持されているからこそ、そこを歩いた時に記憶が蘇り、人の生活の匂いがする魅力あるまちとなるのかなと思いました。これからも続いてきたまちなみやそこに紐づいた記憶を次に繋いでいけるよう、みんなで力を合わせて住み継ぎができる環境や制度を整えるなど具体的な活動に結びつけていきたいですね。
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