2/4(日) 牛窓スタディツアーvol.2「牛窓で育つ、を考える」報告レポート

2024年2月4、牛窓スタディツアー第二回を開催し「牛窓で育つ、を考える」をテーマに紺浦や綾浦エリアを歩きました。今回の参加者は20名にのぼり、牛窓地区に在住の方が8割以上と多くを占め、地域の昔や今の生きた情報に富んだ回でした。

今回のスタート地点は瀬戸内市立美術館。瀬戸内市立の牛窓町公民館や牛窓図書館なども揃うこの場所には、もともと牛窓町役場や牛窓町立図書館がありました。瀬戸内市は岡山県内でも有数のアーティストが生まれ育ち、暮らしている場所でもあり、瀬戸内市美術館では画家の佐竹徳氏をはじめ、牛窓や瀬戸内市にゆかりのあるアーティストの企画展も頻繁に行われています。今回のツアーでは館長の岸本氏にお話を伺うことができ、また佐竹徳氏にまつわる心温まる思い出なども参加者のみなさんから多く聞こえました。


美術館を出た後は、ちょっと裏道へ入りながら牛窓中学校へ。牛窓中学校の卒業生や、お子さんが牛窓中学校に通っているという参加者の方も多く、「沼のようにぬかるんでいたグラウンドを、グラウンドとして整備するために、勉強せず作業させられたよ」なんてエピソードから「現在は自校方式の給食が、センター方式に変わってしまう。自校方式だからこそ、牛窓の食材を使った牛窓給食や、給食をお弁当にして一人暮らしの高齢者に届けるなんてサービスもできているんだけど。。残念。」「全校生徒は96名で、部活動の選択肢も少ない」などの話題もあがりました。

次に目指したのは、協和カーボン跡地。その道中で、中学校周辺や協和カーボン跡地などの地を、斜面地側から削った土をトロッコにのせて運んで埋め立てて作っていた頃の風景を、参加者の方々がお話ししてくれ、かすかに残る痕跡などからその風景を想像して歩きました。たくさんの働き手が牛窓へ移住し暮らすきっかけをつくった協和カーボン工場も、現在は空地に。活用は未定ということですが、今後どうなっていくのでしょうか。



話に花が咲き、予定の時間を超える中、少し急足でかつての民俗文化資料館の所蔵品が保管してある場所(牛窓リサイクル工房の隣)へ。町として栄えた牛窓を伝えるような貴重な品が並び、道具の用途や使い方を参加者の方々に教えてもらいました。陶器や人形、書物、調理器具や湯たんぽなどの生活用品、建築部材や地図などたくさんの品々に感動する参加者たち。「小中学校の生徒などもここに来て学習できたらいいな」という意見も多くあがりました。


最後の目的地、牛窓テレモークを目指して歩きました。牛窓小中学校生が、集団登下校で通る道を歩いて向かいます。毎日地域のおばあちゃんやおじいちゃんが付き添いで歩いてくれているそう。

 また、ちょっとした斜面地もあり、高くなった場所には波歌山古墳という古墳があったのだとか。協和カーボン工場を整備する際に壊されてしまったのだそうです。


牛窓テレモークの到着前に牛窓東小学校と牛窓東幼稚園の間で、牛窓の教育についてお話をしました。現在の全校生徒数は80名。地域学習に力を入れており、題材・素材の豊富な牛窓は、それらについてお話ししてくれる人も多く、地元のことを知るうえで重要な時間になっているようです。また、高潮や津波の避難訓練は、小学生と幼稚園生が一緒に行っているのだとか。

最終目的地、牛窓テレモークでは元レントゲン室を改修した音楽スタジオ「Studio Tepemok」を見学させていただきました。スタジオでは音楽作品の録音の他、地域のこどもたちに向けて音楽教室を開催しているとのこと。放課後に小学生が通っていたり、フリースクールの子たちが遊びにくるそうです。音楽の楽しさに触れながら、感性や技術を磨くことができる場になっているようです。そのような場所が学校の身近にあることも、牛窓で育つことの良さのひとつだと感じました。


参加者の中には、牛窓町立病院で働いていた方やお子さんを出産なさった方もいらっしゃり、「建物が残っているだけでも嬉しい」と仰っていました。


町全体が教育・文化資源の宝庫

 まち歩きを終え、感想を共有し合う茶話会を開催。「地域で育むために語り継ぐことの大切さを実感した」「教科書にのることや学力などとは違う、知恵や歴史風土など多くの学びを得られるための場や材料が牛窓はとても豊富だと改めて感じた」などの意見があがりました。

 語る素材が多くあり、語りたい人・語ってくれる人も多く存在する牛窓。土地固有の深い歴史や記憶、そこに生きた人々の思い出を語りを通して知り、自分の体の中に染み込んで重なり合っていく時間が、数値では測ることのできない学びや生きる豊かさを培ってくれるように感じました。また多世代が交流し語りや対話を重ねていけるような機会や場所の大切さを実感した会となりました。



現在、3月末までテレモーク1階西側の小部屋で開室している資料室。

壁面に貼り出している地図では、vol.1とvol.2のまちあるきルートを確認することができます。ルートの中で立ち寄った場所、それにまつわるエピソードなども載せていますので、ぜひご覧くださいね。


牛窓スタディーツアー事務局 / 資料室

牛窓のこれからの暮らしや生業について考える「牛窓スタディツアー」の事務局を兼ねた資料室です。

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