2/18(日) 牛窓スタディツアーvol.3「海と共にある牛窓の暮らし」報告レポート

「海と共にある牛窓の暮らし」をテーマとした牛窓スタディツアーvol.3を2024年2月18日に開催しました。

今回の参加者は最多の24名にのぼり、お子さんの参加も多い会となりました。漁業や造船など、海と共にある暮らしの中で育まれてきた生業に着目し、牛窓の海沿いを歩きました。


牛窓と漁師

 ツアーは、街角ミュゼ牛窓文化館よりスタートし、牛窓神社や牛窓海岸へ向かって海沿いを歩きました。ツアーにも参加いただいた、牛窓本町で唯一の漁師さんに、牛窓での漁についてや漁師さんの状況についてお話を伺いました。

 昔は沿岸に船がずらっと並び、漁師さんもたくさんいたそうですが、現在は採れる魚の量が減少したことやコストがかかることなど、生業として生計を立てていくことが簡単ではないといった理由から、漁師さんの数も減少しているそう。

 漁にはたくさんの人間の知恵が詰まっています。例えば漁に使う網は3重構造になっており、内側の方が網目が細かく、入った魚が逃げられないようになっているのだとか。



牛窓と船

 唐琴通りへと戻り、五香宮の方へ進みました。現在は、観光案内所前にある前島へのフェリー乗り場も、昔は五香宮前の2箇所にあったのだそう。というのも、木造船で渡っていた頃は、前島までの距離が重要であったから。ただし、距離が近い代わりに、陸と陸の間が狭いため潮の流れが早く、船で渡れない時もあったそうです。

 近くには、かつてのカフェ「ライトハウス」の名残や本町の太鼓、通称「どんでんどん」がありました。

 五香宮下を抜けると、造船業が盛んな東町へ進みました。現在も、造船用の建物がずらりと並び、独特の街並み・風景をなしています。かつては木造船で日本一とも言われ、鍛冶屋や材木屋、船大工がひしめき、牛窓内で造船が完結していたようです。エンジンやプラスチックなどが生まれ、FRPなど新しい船が台頭する中、木造船は衰退の道を辿ったようです。現在でも、木造船をつくる造船所、FRP船をつくる造船所が数軒残っています。一方、放置艇も多くみられました。



牛窓の営みを考える

 約2時間のまち歩きを終え、再び街角ミュゼ牛窓文化館に戻り、感想を共有し合いながら、「牛窓のだんじり」と「牛窓えいとう市」の映像を鑑賞しました。えいとうの音楽が響くと、体が動き出し、みんながひとつになるというほど、牛窓で生まれ育った方にとっては貴重な存在の一つです。会場でも思わず歌い出す方がいて、自然と手拍子が始まり、一体感が生まれた瞬間がありました。祭りが牛窓にとっていかに大切か、参加者の皆さんで共有することができました。

 また、今回はツアー参加者の中に和船研究を行っている方がいらっしゃいました。木造船の保存や技術の継承について考えていきたいとのこと。歩きながら木造船や海事についての知識を共有していただきました。後日、木造船を所有している地元の方や造船所の方にお話を聞きにいく機会が生まれたそうです。ツアーをきっかけに地元の方とツアー参加者の方が交わる場ができたこと。企画した事務局にとっても嬉しい後日談でした。

 

今回、営みの継承の重要性を感じたという意見に加え、歴史的な建物が放置されていたり、朽ちていたりしている現状への歯痒さや、高潮や地震・津波など防災への不安を感じている参加者の方も多く見受けられました。海の暮らしといっても皆さんの興味は様々で、一緒に歩けたことで視野が広がったように思います。

 また、初めて参加された方も、多様な参加者の方とお話ししながら町を歩けたことが楽しかったという声が多く、今回も充実した会となりました。

 次回はいよいよ最終会のvol.4、楽しみです!

牛窓スタディーツアー事務局 / 資料室

牛窓のこれからの暮らしや生業について考える「牛窓スタディツアー」の事務局を兼ねた資料室です。

0コメント

  • 1000 / 1000